温床育苗用のベットを作ります

  • 地面からの冷気を防ぐ断熱材は必須です。
  • 温床線の結線には圧着端子を使い、絶縁は完全にしましょう。

底面に水が溜まらないよう少し中央を高くカマボコ形にならします。
地面からの冷気を遮断したいので断熱用のもみ殻や発泡スチロールなどを用意します。
使用する育苗箱やトレーの大きさを考慮して横幅を決めます。

 

使用する電圧や面積に応じてケーブル選択します。
当園では農事用電力Bを利用しているので単相200Vの農電ケーブルを使います。
鉢上げ後の温床育苗ベッド(横1.8m、縦12m)には、農電ケーブル単相1kw120mと500w62mを並列でつないで使用しています。
横幅1.8mの中に12~13本張り、地温は15℃前後確保できます。
【農電ケーブルの規格表】発芽床用の目安です。

規  格 使用面積 備 考 
単相100V・250W・31m 約1坪 家庭用100V
単相100V・500W・40m 約2坪 家庭用100V
単相100V・500W・62m 約2坪 家庭用100V
単相100V・1KW・120m 約4坪 家庭用100V
単相200V・500W・40m 約2坪 単相200V
単相200V・500W・62m 約2坪 単相200V
単相200V・1KW・120m 約4坪 単相200V
三相200V・500W・40m 約2坪 三相200V
三相200V・500W・60m 約2坪 三相200V
三相200V・1KW・120m 約4坪 三相200V
単相200V・2.3KW・220m 約8坪 単相200V

小面積ならマット状のヒーターでも十分です。
そのほか結線が簡単な行きっぱなしの平行ケーブルもあります。
詳細は、日本ノーデンのホームページをご覧ください。

温床のつくり方

約2坪分の温床を作る場合。
6.6m2なので横1.5m×縦4.4mのベッドに家庭用の単相100V・500W・62mのケーブルを張ります。
配線条数=(農電ケーブルの長さ)-(温床の横幅)÷温床の長さ
 13.29条=( 62m )-( 1.5m )÷ 4.4m
幅1.5mに約13条張る事になります。地温は20℃前後確保できると思います。

みず糸を張り、そこに合わせて枠を作ります。 枠を設置する位置を測り四隅に杭を打ちます。
枠板の高さより指1本分高い位置にみず糸を張ります。
みず糸に合わせて枠板を並べて杭や木ねじで固定します。

温床の断熱にわらを敷きます。 杭の間隔は80cm程度、枠板の幅は20~30cm、厚さは15㎜くらいの材料を使います。
苗床の底面を排水が効くように少しカマボコ型にならし、断熱材としてモミガラなどを敷きます。 籾殻なら5cm厚くらいが必要です。
発泡スチロールやマット、古ビニールなど安価で身近にあるもので十分ですが、水が溜まらないように穴を開けるなどの処理をしてください。

温床線は外側を狭く、内側を広くはります。 ベッドの短辺に沿わせて農電ケーブルを支持する為の杭を打ちます。
長さ30~40cm、太さ5mm~1cmくらいの棒を用意し、外側は熱が逃げやすいので狭めに、中央部は温度が上昇しやすいで広めに挿して固定します。
購入した農電ケーブルの取扱説明書をよく読ん設置してください。 注意点...
ケーブルを捻じってキンク させない。
被覆にキズをつけない。
結線が緩まないよう圧着端子を使いましょう。
結線箇所には漏電防止に絶縁テープをしっかり巻く。
仕上げに前後からケーブルを引っ張り強めのテンションをかけます。

砂を薄く敷き温床線を固定します。 上に新聞紙や不織布 、古ビニールなどを敷き、砂や培養土温床線 が動かないように押さえます。
土木工事用の吸出し防止マットは、厚みや重さがあるので、有効利用できます。
サーモスタットがあると温度管理が楽です。